てきぱき物語

-
- マコト(22)
- 「夢は社長!」の新人2年目社員。気立てはいいがおっちょこちょい。いつもドジを踏んでは先輩にたしなめられている。

-
- ナオコ(26)
- 総務部管理課のしっかりもの(ちゃっかりもの?)。何でも背負い込む姉御肌でいつも仕事で手一杯。有望な新人のマコトに期待するのだが。
もくじ
第5話『先輩、初の在宅勤務者の巻』
マコトは、自宅にいても社内のPCにアクセスできる「DesktopVPN」というリモートアクセスのサービスを部長とナオコに紹介し、これを利用すればナオコの在宅勤務が可能になるのではないかと説明した。前回のセキュリティ対策サービスを導入したときの経験を踏まえ、コストやセキュリティ面ではきちんと調査済みで、会社を説得できるだけの材料は揃っていた。
- 先輩
- マコトくん、貴重な時間を使って調べてくれて本当にありがとう。
- 部長
- 君の提案は、よくわかった。これでもう一度人事にかけあってみる。
- 先輩
- 部長、よろしくお願いします。
- 後輩
- ありがとうございます。お役に立ててうれしいです。
- 部長
- まだ、役に立つかどうかはわからない。
会社の方針はそんな簡単には変わらないよ。だから過剰な期待はするなよ。
- 後輩
- わかってます。
でも、今がいろんな意味でチャンスですよね?
古い体質の商社は生き残っていけないことは、みんなわかってるじゃないですか。
- 先輩
- マコト君、しかたないこともあるのよ。
私は、この件はとにかく部長にお任せしますので、よろしくお願します。
ナオコは、部長に進退を委ね、マコトは部長の報告を待つことになった。
翌日、部長がさっそくナオコとマコトを会議室に呼び出した。彼は、人事にかけあった結果を率直に結論だけ報告してくれた。
- 部長
- ナオコ、会社が在宅勤務を認めた。だから、これからしばらくは、自宅で仕事ができる。
心配事があるのに、無理して通勤する必要はなくなる。安心してこれまでどおりの仕事を頑張ってほしい。
- 先輩
- 部長!
ありがとうございました感謝します。
ナオコは、感激して涙を浮かべた。
- 後輩
- よかったですね、先輩!
本当によかった。
- 先輩
- マコっちゃん、ありがとう。
今回は本当に助けてもらって・・・・
- 部長
- 私からも礼を言う。ありがとう。
- 後輩
- そんな、みんな改まって。止めてくださいよ。照れるじゃないですか。
でも、お役に立てて本当によかったです。
- 部長
- マコトは、トラブルバスターだっていうみんなの噂は本当だな。
・・・そうだ、いいこと思いついたぞ。
- 後輩
- なんですか?いやな予感がする。
- 部長
- まあ、楽しみにしていてくれ。
そう言い残し、部長は会議室を出て行った。
彼の最後の言葉に一抹の不安は残ったものの、マコトは、ナオコが晴れて会社創業以来初の在宅勤務者として認められたことが本人以上に嬉しくてしかたがなかった。会社を動かしたという自負心が彼の喜びを大きくしていた。
第6話へつづく


