てきぱき物語

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- マコト(22)
- 「夢は社長!」の新人2年目社員。気立てはいいがおっちょこちょい。いつもドジを踏んでは先輩にたしなめられている。

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- ナオコ(26)
- 総務部管理課のしっかりもの(ちゃっかりもの?)。何でも背負い込む姉御肌でいつも仕事で手一杯。有望な新人のマコトに期待するのだが。
もくじ
第3話『先輩、退職?休職?それとも・・・の巻』
マコトは、ナオコ先輩のために何ができるか、何をすればいいのか考えたが、良い考えが浮かばなかった。休職制度があるにもかかわらず、前例がないとなかなか許可がおりない現実をマコトは部長の話からも知ることになった。
- 部長
- マコト、ちょっといいか?
部長は、会議室を指さす。
- 後輩
- はい。
部長から声をかけてくることなんてめったにない。マコトは緊張し、何だろう?と思う。しかし、ナオコ先輩の件なら言いたいことを言ってやろうと思った。
- 部長
- マコトが提案したライセンス管理ソフトだけど、本社と拠点のインフラの管理が可能になって助かったと報告が来てね、本格的に整備ができそうだって感謝されたよ。
実は、あぶないソフトを入れていたばかがいて、ほら、うちの会社はセキュリティが甘いから、会社が貸与しているノートPCを家に持ち帰って、私用で使ってたんだよ。
- 後輩
- マジですか?
うなずく部長。
- 部長
- 危機感ゼロだな。
まあ、今の若い奴らはITが当たり前の時代だから、すぐに新しいものや便利なものに飛びつくだろ。ただ、会社のものを私用としても使うって意識が常識はずれだよ。まるで小学生レベルだな。
- 後輩
- 確かにセキュリティレベルが低いと思いますけど、会社のノートPCを私用としてがんがん使うってことは、僕らの時代でもしませんよ。個人の問題だと思います。
偏見が感じられた部長の話に、マコトはむきになって反論した。
- 部長
- 若い奴らじゃなくて、個人の問題だな。悪かった。訂正する。
- 後輩
- ありがとうございます。
- 部長
- いずれにしてもマコトの提案が会社に寄与した功績は大きい。これからもがんばってくれ。
- 後輩
- はい。
なんだ、そんなことかよ、とマコトは拍子抜けした。マコトの意識はそれよりもナオコ先輩のことだった。退席する部長をあわてて引き戻し、マコトは思い切ってナオコ先輩のことを聞いた。
- 後輩
- ナオコ先輩ですが、休職はムリなんですか?
部長もご存知のとおり、先輩は優秀だし、辞めたくないって言ってます。ついでに言うとナオコ先輩の仕事を引き継げる人材がいません。特に教育プログラムとかは。 休職がムリなら在宅勤務はどうですか?週2回は介護の必要がないらしいので、その日だけ出社するとか。
マコトは一気にまくし立てた。
- 部長
- ナオコが優秀なことくらいマコトに言われなくたってわかっているよ。
介護から開放されたらせめて復帰できるチャンスを与えておきたいと、人事にもかけあってるよ。 人事はなにかと理由をつけて休職制度を認めない。利益を生まない人間はいらないということだろう。他社はもっと従業員に寛容だっていうのにな。マコトに話す話じゃないけど、今までも似たような状況の社員は何人もいたんだ。みんな退職したよ。
- 後輩
- 変えませんか。そんな古い体質。変えられますよ。だって意識しはじめたじゃないですか?
セキュリティだって他社よりだいぶ遅れていたのを取り戻すためにライセンス管理サービスだって入れたんです。 何か方法があるはずです。
マコトは、とにかく腹が立ってしかたがなかった。会社に、部長に、なぜだかナオコ先輩にまで。絶対に何とかするとマコトは強く思った。
第4話へつづく


