てきぱき物語

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- マコト(22)
- 「夢は社長!」の新人2年目社員。気立てはいいがおっちょこちょい。いつもドジを踏んでは先輩にたしなめられている。

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- ナオコ(26)
- 総務部管理課のしっかりもの(ちゃっかりもの?)。何でも背負い込む姉御肌でいつも仕事で手一杯。有望な新人のマコトに期待するのだが。
もくじ
第1話『マコトはりきるの巻』
資産管理ソフトの導入でマコトは忙殺されていたが、気持ちは充実していた。
企業の根幹を揺るがしかねないにもかかわらず、セキュリティ管理はこれまでほとんど手をつけられていなかった。そんな状況の中、マコトが中心となって管理ソフトを見つけ、導入し、管理フローを作成したのだ。会社に認められた初めての仕事で、はりきらないわけがなかった。
- 後輩
- お疲れ様です。オザキさん。
元気よく声をかけるマコト。
- オザキ
- ああ、お疲れ様。
マコっちゃんが作った管理フロー見たよ。いいんじゃないかな。いずれにしても、人事から迅速に入社・退社の情報をもらわないとだめだね。
オザキさんは、最近頻繁にサーバルームに来るマコトのやる気に満ちている姿に好感を持っている。オザキさんを慕っているマコトは、出社するとすぐにサーバルームに来ることもあった。
- 後輩
- はい。そこは情報開示の許可が下りたら優先的に連絡してもらうようお願いしてあります。しっかり管理しないと、まったく意味がなくなってしまうので。
- オザキ
- そうだね。管理することによってムダなソフトウェアを買わなくて済むし、人員の増減に応じて必要となるソフトウェアが早めに判明していれば、会社にとってもあらかじめ予算を立てられる。それに、各PCに入っているソフトウェアの監視ができるから、Winnyのような情報漏えいの代名詞みたいな禁止ソフトがインストールされていないかすぐにわかるしね。
管理者の自覚を強く持っているマコトは「そのとおりだ」と言うように大きくうなずいた。
- オザキ
- それにしても導入もほとんど終わって、やっと一段落か。まあ、管理者としてはこれからが大変だろうけどね。
- 後輩
- ええ。でもオザキさんには導入のところ本当に助けていただいて感謝しています。
ありがとうございました。
- オザキ
- いいよ、お礼なんて。
でもさ、マコっちゃんみたいな人が会社の体質を変えてくれるのかもね。偉い人たちじゃなくてさ。
- 後輩
- どういう意味ですか?
- オザキ
- いやね、案外古い体質のこの会社でマコっちゃんみたいな人が、がんばってるのを応援しないと進歩しないんじゃないかなってね。
- 後輩
- はぁ。
- オザキ
- だって、できれば誰だって楽しく働きたいでしょ。
・・・そういえば、マコっちゃんの先輩、会社辞めるって本当?
- 後輩
- え?
先輩って、ナオコ先輩のことですか?
- オザキ
- そう。
- 後輩
- そんなの聞いてません。誰がそんなこと言ったんですか?
- オザキ
- いや~。マコっちゃんが知らないなら違うみたいだね。
気にしないで。ちょっと小耳に挟んだもんだから。
サーバルームを出てデスクにもどったマコトは、ナオコ先輩がいないことに気づいた。このところ自分のことで精一杯だったマコトは、先輩のスケジュールを把握していなかった。グループウェアもまだ導入していないこの会社で、スケジュールを共有できるシステムはない。企業の課題は山積みだが、それよりなによりナオコ先輩が気になる。デスクにいた部長にナオコの所在を尋ねると、都合で早退したとのことである。退職の噂が本日の早退と何か関係があるのか、マコトは気になって仕方なかった。
第2話へつづく


